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If Only In My Dreams/Wendy Markham

If Only in My Dreams (Signet Eclipse)If Only in My Dreams (Signet Eclipse)
(2006/12/05)
Wendy Markham

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ぼくを探すのをあきらめないで。いつかきっと会えるから。
タイムトラベル 1941年 2006年
まほろば的評価 ★★★★★
2006年11月下旬、クララは乳がんと宣告された。
29歳、独身。女優。
ノルマンディー上陸作戦で命を落とした実在の人物、アメリカ軍兵士ジェド・ラングリーを主人公にした映画で、初めて主演女優の座を射止めた矢先のことだ。
まだ初期段階、現代医学をもってすれば助かる見込みは十分にあるとはいえ、祖母と大おばを乳がんで亡くしているクララは、死を宣告されたも同様のショックを受ける。
気持ちの整理がつかないまま、映画の撮影が始まった。
列車に乗り、ジェドの住むニューヨーク郊外、グレンヘヴン・パーク駅に降り立つ撮影シーン。だが、クララが降り立ったのは、なんと2006年ではなく1941年のグレンヘヴン・パーク駅だった。
駅近くで雑貨屋を営むジェドと、ひと目で恋に落ちるクララ。
しかし、いくらジェドを愛しても、二人に未来はなかった。この時代にとどまることは、がんを抱えた者にとって、満足な治療を受けられずに遠からず死ぬことを意味するからだ。
たとえ一緒にいられなくとも、ジェドには生きていてほしい。どうか戦争にいかないで。
果たしてクララの願いは叶えられるのか? 志願兵となり、ノルマンディーの露と消えるジェドの運命を、変えることができるのか?
1941年12月7日(日本時間8日)の日本軍による真珠湾攻撃、それにつづくアメリカ参戦はもう目の前に迫っていた……。

もう、大泣きしちゃいました。ジェドのクララを思う心がせつなくて、せつなくて。
ジェドは最初、未来からきたというクララの言葉を信じず、別れのときに言います。
「ぼくはきみを探しに行くよ。約束だ」
そしてその翌年の1942年7月4日独立記念日に書いたクララへの手紙には、こうありました。
「ぼくを待っていてはいけない。でも、ぼくを探すのをあきらめないで。ぼくたち二人が望む形ではないかもしれない。きみが思ってもみなかった形であるかもしれない。だけど、ぼくたちはきっとまた会える。だから、ぼくを探すのをあきらめないで」
運命を受け入れ、「ぼくは探しに行くよ」から「ぼくを探すのをあきらめないで」に変化したジェドの心情を考えると、もう涙がだーーーーっと出ちゃいました。
1941年の別れのときも、そして手紙を書いた1942年のときも、ジェドにはしなければならないことがありました。
父親亡きあと一家六人を支える大黒柱として、母国を愛し守ろうとする一市民として、決して義務を怠ることなく、運命の許すかぎり精一杯生きます。
その生きざまは、「がんに負けるな。自分から幸せに目をそむけるな」という、クララへのエールでもあったのです。
ジェドとクララは別々の道を歩むことになりますが、二人とも「生きる」ために選んだ道でした。

最期に、この本のタイトルの由来となった歌、"I'll be home for Christmas"のご紹介を。
2006年から1941年にやってきたクララの持ち物に、iPodがありました。そのiPodにダウンロードされていたこの曲が、ジェドの心をうち、大のお気に入りとなる――そういう設定になっています。
1943年にビング・クロスビーが歌ってヒットしました。
なにしろ、時は第二次世界大戦真っ最中。「クリスマスには帰ってくるよ」というこの歌は、故郷を遠く離れて戦う兵士たちにも、留守宅を守る家族たちにも広く受け入れられたのです。

I'm dreamin' tonight of a place I love
Even more than I usually do
And although I know it's a long road back
I promise you

I'll be home for Christmas
You can count on me
Please have snow and mistletoe
And presents on the tree
Christmas Eve will find me
Where the love-light gleams
I'll be home for Christmas
If only in my dream...

Christmas Eve will find me
Where the love light gleams
I'll be home for Christmas
If only in my dreams
If only in my dreams

せめて夢の中だけでも……。
愛し合ってはいても一緒にはなれないジェドとクララにぴったりの曲です。
ところで、クララがiPodにダウンロードしたのは、クロスビーではなくフランク・シナトラが歌ったものなんですよ。
シナトラがレコーディングしたのは1957年。ジェドが生きた時代よりもあとのことです。
なぜ作者は戦時中にヒットしたクロスビーにしなかったんでしょう? クロスビーが嫌いだったのかな?

ジャンル : 本・雑誌
テーマ : 洋書

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